肘内障
- 急に腕を動かさなくなった。
- 片腕がだらんと下がった状態になっている。
- 肩や・ひじを痛くておさえている
- 腕を動かすのを嫌がる
小学校入学までのお子さんで多くみられるケガに、肘内障というものがあります。
肘の輪状靭帯と橈骨頭がはずれかけている、いわゆる亜脱臼状態のことです。
基本は、徒手整復術によって治療します。広島市西区にある、当院(三篠北町整骨院)でもそれが行えます。
原因・症状
<原因>
小さいお子さんの身体は発達途中のため、肘の輪状靭帯と橈骨頭はまだしっかりと固定されていません。
そのため、腕を強く引っ張ったり、ころんで肘に無理な力がかかる、寝返りの際、ふとしたきっかけで亜脱臼を起こすことがあります。
<症状>
肘内障がおこると、痛みを伴うことが大半なため、泣き出す子供が多いです。
また、腕が動かさなくなる・片腕がだらんと下がった状態になる・痛くないほうの手で痛いほうの肩やひじをかばいようになる、といった状態になります。
痛みでひじを動かすことを嫌がりますが、そのほかの関節は問題なく動かせます。
時間がたつと痛みは軽減しますが、関節や周辺組織の異常は残った状態なので、患部を動かすことを嫌がります。
検査・治療
<検査>
肘内障の場合、レントゲン検査やMRI検査といった特別な検査は必要としません。
問診上・身体所見より、症状などから判断をします。
骨折が疑わしい場合は、レントゲン検査等詳しく調べる必要があります。
<治療>
肘内障の治療は徒手整復術が行われます。整復術では特に手術や全身麻酔などは不要で、短期間程度で終了することがほとんどです。
整復術をしても肘内障が解消されない場合には、骨折などの可能性を考えレントゲン撮影をすることもあります。その場合には日を改めて整復を試みることが多いです。
肘内障が治った後しばらくの間は再発しやすい場合があり出来る限りの安静が望ましいです。なかには肘部外側に腫れが生じており、しばらくの間残存することがあるので経過をみていきます。